美男美女のドラマ
女優さん俳優さんが美男美女ばかりなのは当たり前なのかもしれないが、顔の造形ではなくて演技力で評価されている方がもっとドラマに出てほしい。
最近恋愛ドラマを全然見なくなった。
刑事ドラマや医療ドラマでも、恋愛模様を入れてくるので、なんだか急に冷めてしまう。
実際、仕事場ってそんなに恋愛する相手いないですよ?と思う。
美男美女がカップルになるとも限らない。
なんであの人が綺麗な人と付き合ってんの!?という驚きが日常には溢れていて楽しい。
また、ドラマに出てくるキャラクターは良い人が多すぎる。
実際は、何かトラブルが起こっても、善人か悪人か二手に分かれることはない。
どちらでもなく、「我関せず、静観する」人が8割くらいではなかろうか。
その8割の、可もなく不可もなし的な生き方をしている人を描くドラマがあっても良いと思う。
そこには、正義感や美学とは無い。
ただ、自分が楽をしたいとか、なんとか仕事の量を減らすというレベルの話になってしまうが、そこにリアルな恋愛感情が生まれても良いと思う。
社内恋愛だって、バリバリとバイタリティー溢れる二人がくっつくことはあまりない。
事なかれ主義の二人が仕事の愚痴を言うために、なんとなく居酒屋で二人飲むようになり、どちらかが付き合おうと言ったつもりはないけど、気がついたら一緒に住んでいて、というようなケースの方が多いような気がする。
この二人を描いたところでドラマとして面白くないかもしれない。
だってハプニングが起きないから。
でも、ハプニングが起きないように、人間は日々過ごしている。
このリアル感を描ける脚本家や、演じきれる役者はきっといるはずだ。
地味なこの物語を共感できる層は、ドラマを見ながらダラダラしていると思うので、中ヒットくらいはするかもしれない。
先生と社会
私が中学生のころ、「社会」という教科があった。
大学生である今から考えると、なんともおおざっぱというか…適当なくくりで、世界で起こった事象を学んだのだなあと思う。
小学校では「生活」という教科で、その中に「科学」「生物」「社会」「地理」を一緒くたにして学んでいた。
私はその四つの中でいえば、「生物」が一番好きで、大学でも引き続き勉強している。
しかし、その次に「社会」が好きだった。
高校になるとそれがまた「世界史」「日本史」「現代社会」に分かれて教科となった。
その現代社会の先生が、非常に特徴的な先生だった(ほかの先生も特徴的だったが)。
髪が肩まで伸びていて、喋り方が特徴的で、一昔前に流行ったドラマの先生のようだった。
ネクタイにこだわりがあるようで、いつも違う柄や色のネクタイを締めてきた。
しかし、ドラマの先生とは裏腹に生徒とはあまり積極的には話そうとしなかった。
問題を生徒に当てるというようなことはせずに、淡々と授業を進めていた。
だが、その先生のカリスマ性に引き付けられてか、先生を慕う生徒は多かったが、私は苦手だった。
ある日、あまり生徒としゃべらない先生が、授業が始まる時に「疲れたー…」と一言つぶやいたのを聞いた。
そこで、先生を慕う生徒の数人が「私の方が疲れてるよ!」とチャチャを入れ始めた。
それからだったと思う、私がその先生のことを好きになったのは。
それからは「社会」が私にとって特別なものとなった。
ただ単に「内容が面白い教科」ではなく「先生が面白い教科」となったのだ。
ふと、あのころの教科書を開いてみたくなった。